YESの備忘録

エイリアン、体感4文字。

目安箱の備忘録

はじめに

 

皆さんは「目安箱」というものをご存じだろうか。

 

 

古くは江戸時代、徳川吉宗が施政について広く庶民の声を聴くため設置したとされるこの目安箱。

現代では学校など集団生活を営む場において、より快適な環境にするために、その集団を構成する各人から意見や要望を集める目的で用いられていることが多い。

 

そんな目安箱の最大の利点と言えば、その匿名性にあるだろう。

吉宗の時代においては匿名の投書は無効扱いとなっていたらしいが、今は意見、要望のしやすさなどを考慮して、そのほとんどが無記名で募集されている。

昨今においては技術力の進歩からこういったアンケートなどはデジタルで行われることが多くなったが、大元の構造は変わらない。様々な意見、要望を検討し、反映していくその様には、民主主義の一端を見ることが出来るだろう。

 

今日の備忘録

さて、そんな目安箱であるが、

 

 

これ、非常に便利なのでは?

 

 

と、昨日の夜突然思いついた。

 

 

 

いや、先にも述べたように、今でも広く使われていることから当然のことなのであるが、「匿名」「自由に意見が述べられる」というこのフォーマットは、非常に利便性が高い。SNSなどの爆発的な普及も恐らくこれらに由来するだろう。

 

そしてこのフォーマットは、時代の流れに伴ってよりミクロな場に適応されるようになってきた。国から自治体、企業から学校、果ては個人に至るまで、よりクローズドな環境へとその場を移し、遺憾なくその効果を発揮してきた。

 

今回のブログでは、そんな狭まりに狭まった目安箱の領域を、極限まで圧縮することにした。つまり今回の記事は

 

 

 

 

「自分のための目安箱を作り、自分で意見を入れて、完璧な自分になっちゃおう」

 

 

 

ってワケ。

 

 

本題

 

はじめまして、YESといいます。

早速これより「自分用の目安箱」を作っていきたいと思うのですが、実際何をどうするのか、皆さん未だ納得がいってないことと思います。

目安箱作成の過程でどんな風に完璧な自分を目指すのか、順を追って説明していくので、ご安心ください。

 

 

さて、まず「ペール缶」「布テープ」を用意します。目安箱という名前ではありますが、あくまで自分用であるため、その後も何かに使えるような容器で代用してかまわないと思います。私はこの記事を書き終わった後、この缶を頭にかぶり有害な電磁波を遮断するために利用します。

 

次に、ペール缶にテープを貼りましょう。目安箱、と記事的にわかりやすくするため文字を書く予定で貼っていますが、何度も言っているようにあくまで自分用であるため、必須ではありません。しかしこうやって意味付けをしておかないと、そもそも「自分に対する意見を自分から集める」という気の狂った政治家みたいな行動を起こす気になれないので、した方がモチベーションは保てるかもしれないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テープがクチャってなってる!!!!!

 

 

 

 

 

普段なら「あ~あ」と流してそのまま放置する所ですが、これから自分の為の目安箱を設置するので見逃すことは出来ません。

 

「こいつぁ......””目安箱””行きだな......。」

 

と脳内で架空の市民がつぶやいています。監視は既に始まっている。

 

 

気を取り直し、貼り直し、油性ペンでテープに目安箱と書いたら完成です。

 

綺麗に書こうと頑張りましたが、最後の最後で「目」の部分を手でジャッと擦ってしまい、今後が不安になりました。

 

という訳で目安箱が出来ましたが、次に必要なのは紙です。意見を書いて入れるのだから当然ですが、白紙の紙というものは家にそうそうあるものではありません。

とりあえず書いて入れられればなんでもいいと思いますので、私はルーズリーフを使います。コンビニでも簡単にお買い求めできるしね。

 



このままでは大きすぎるので、

ちょうどいいサイズに切りましょう。

 



 

私は切るものが何もなかったからちぎりました。

心の目安箱がどんどん埋まっていく音がする。

 

では早速目安箱に意見を投函していきましょう。

もう書くことは今までの段取りの悪さから決まっています。

 

 

 

 

こどもの日に見る文章じゃねぇな。

 

 

こんな風に、自分用の目安箱は「自分が直した方がいいところ」「良くないところ」などを書いて投書し、確認する日付を設定して、後日それらを元に自分を改善していくことが目的です。

家の一か所に自分の良くないところが詰まった容器があると思うと頭がおかしくなりそう。希望の無い自家製パンドラの箱じゃん。

 

考えると鬱になりそうなので、

これを折りたたみ、

 

劣等感と反省を原動力に、力に任せて投書します。

 

ぉぉぉぉぉぉぉおおおおお......

ぶゎお!!!!!!!!!!!

ひた......





 

 

 

 

以上が今回の記事の主な概要です。

先程、目安箱を確認する日付を設定すると言いましたが、今回は三日後に設定することにしました。理由は長すぎると飽きてそもそもやらなくなりそうだからです。これも後で投書しておきます。

 

しかしながら、目安箱の利点である「匿名性」を活かすため、もしこれを実践される方がいたら、自分がどんな意見を投書したか忘れるくらいの長さで設定することをお勧めします。もしモチベーションが続かないのであれば、投書するたびに床に頭を強く打ちつけ記憶を飛ばすというのも手です。一歩間違えるとすべてを忘れるリスクがあるので、こちらの方法はあまりお勧めしません。

 

この後はひたすら投書を続け、開封を待つ日々が始まります。

それでは皆さん、また三日後に。

 

 

 

YESの日常

 

==================

気を付ける。

 

 

気を付ける。

 




気を付ける。

気を付ける。

 

 

 

 



開封日 (5月8日)

 

 

皆さん、お久しぶりです。YESです。

ブログだと一瞬の出来事のように思えたかもしれませんが、この3日間は私にとって地獄のような日々でした。

というのも、目安箱というのは、ただ入れてそれで終わりではないからです。入れる前も入れた後も、「そこに私の欠点がある」という考えがこびりついて、2度と離れることはありません。

 

人は日々、現実の自分から逃げている。

 

それを痛感した3日間でした。

 

 

もはや最初に抱いていたような、完璧な自分になろうなどという無謀な目標へのモチベーションは壊滅寸前ですが、一度始めてしまった以上後戻りはできません。これは参加者が自分だけのデスゲーム。

主催者ですら自分という、非常に手の込んだ自殺なのです。

 

では早速見ていきましょう。

言っても3日なので、ある程度は覚えてはいますが、割と何を書いたか覚えていない者の方が多いです。

 

というわけで、まずはこれ。

 

 

逆に子供の日っぽいな。

 

 

 

しかしまあ、これを入れたのが自分なだけに、非常に痛いところをついてきます。

今こうやって、参考がてらちょうど一口残ったコーラをお見せしていますが、我が家にはあとこれが推定50本はあります。

そのうちの数十パーセントはペットボトルの中に独自のバイオームを形成し出したので手を加えず温かく見守っている次第です。

 

さて、これが私の欠点なわけなんですが......

 

正直これは直しようがない(笑)

自分で言うまでもなくもうさ~んざん言われてきました。

私に「一口分残すな」といった人物ランキング第一位は堂々の母親。

ミルクティーが部屋の隅で豆腐みたいになっていた時は、さすがに絶句していました。

俺のかち!!!(笑)

 

気を取り直してどんどん行きましょう。

 

ほとんどやってきた、もしくはできなかったものがこの目安箱にひしめいている予感がしていますが......

 

 

ほらやっぱり!!!!!

 

 

もうここまでくると芸がない。

自分と言えども平手打ちの一つや二つは食らわしたくなりますね。

 

 

何となく気づいてきたんですが、この自分用目安箱って破綻してない?

そもそも理想の自分を目指そうなんて人は紙に書くまでもなく気づいた時点でそれを実行できる人だろうし、そんな欠点をため込んで一気に消化しようとするやつはあまりに愚鈍。

どうも、愚鈍と申します。

「この目安箱なら自分も少しづつ自立できるかも!」なんて甘い夢を見ていた人の目を覚まさせてやる。後「毎日思いついた時でいいなら自分にもできそう」って思ってたやつもな。

くそ、全部自分に返ってくるな。

どうも、YES!愚鈍ブーメランです。

売れないお笑い芸人みたいだな。

はいゴミ山。

満足か?これが現実です。

 

正しさとは。愚かさとは。それが何か見せつけてやりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

......くそ、これなら俺にだってできると思ったのに…...。

俺はただ社会でもやっていける人間になりたかっただけなんだ。

 

 

なんてダメなやつなんだ俺は......。

もう皆この記事を読むのすらやめようとしているだろう。

だって最初ルーズリーフに書くって言ってたのに途中から白紙になってんだもん。

何があったんだよ。心境の変化ヘアピンカーブか?

まあ普通にコップの水こぼしてびちゃびちゃになっただけなんだけど。

 

そういうとこよな、うん、わかり申しとるんよ。

 

 

でもこんなところじゃ終われない。

ここでこの記事すら不完全燃焼になったら俺はだめな気がする。

長く暗いトンネルでもいつかきっと出口はある。

姉ちゃん、明日って今さ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、もしもし?

...うん、俺。

ん?...あ~、いや、なんでもない。

 

声聞きたかっただけ(笑)

 

 

うん、大丈夫。友達もいるし。

 

 

うん、うん......。

 

 

 

あ、うん、じゃあそろそろ......。

 

 

 

あ、お母さんっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

......いつもありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつから忘れていたんだろう。

 

 

 

 

五月六日 希望を捨てない。

 

 

 

 

 

 

自分の身の回りの人、大事な人。

 

 

自分の身の回りのモノ。大事なモノ。

 

 

年齢を重ねるにつれ、理想はより形作られ、より地についたものになり、

 

 

より、手が届かなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

五月六日 明日を信じる。

 

 

 

 

 

いつから自分を信じれなくなった?

 

 

 

 

なりたいものの主体はいつだって自分で、どこかの誰かになりたかったわけじゃない。

さいころ、いつだって俺は、最強でかっこいい、俺にとっての「あこがれの自分」になりたかったはずだ。

 

 

どこで間違えたのか、どうやり直せばいいのか。

一度折られた紙は、二度と綺麗に戻らない。

 

 

 

 

 

 

でも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりに友達と正面から向き合った。

久しぶりに母親にありがとうと言った。

 

今の俺の気持ちは、このうっとおしいほど青い空に負けず劣らず、

 

晴れ晴れだ。

 

 

 

 

 

今からでも始めよう。

ここから進んでいこう。

俺は俺として、世界と、自分と関わっていくんだ。

 

 

目安箱はもうやめだ。

客観しなんてくそくらえ。

何が匿名性だ。

 

俺はYESだ!!!

 

 

ブロガーのYESなんだ!!!

 

 

俺はここにいる!!!俺以上の俺はいない!!!!

 

 

 

 

俺は......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、俺を信じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五月八日 自分を、信じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エピローグ

 

というわけで、今回の記事はここで終わり。

結局、目安箱はやらない方がいい、なんて本末転倒な終わりになってしまいましたが、悔いはありません。

 

皆さんは、周りや社会の目など気にせず、のびのびと、自分にとっての理想を極め、自分の欠点すらも抱きかかえて、明日へと進んでいってください。

 

私は欠点に悩む全ての人の味方であり、あなたの未来を応援します。

 

最後にはなりますが、この記事を読んでいただきありがとうございました。

皆さんの日常が、今よりももっとかがやか......

 

 

 

...あれ、まだ一つ余ってるな。

 

おかしいな、全部捨てたはずなのに。

 

まあどうせもうやらない投書だし、最後の記念に確認しておきましょう。

 

 

 

 

 

 

どれどれ......。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぽぁ

 

 

 


べべべべべべべべべべべb




ちょ!!!!!!!!!!





電磁波!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

電磁波が!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペール缶かぶっとけばよかったよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

政府はうそをついている。